
現場主義の競争戦略―次代への日本産業論―(新潮新書)
藤本 隆宏
新潮社 / 2013-12
この本について
仕事で現場と本社のあいだに挟まれて、「結局どこを見ればいいんだろう」と迷うことが多い人には、この本の視点がちょうどいい距離感になります。私も同じで、現場の泥臭い改善と、マクロな経営判断の間を行き来するときにモヤっとすることが多いのですが、その混乱を少し整理してくれた一冊でした。 特に効いたのは、付加価値を生む時間と、必要だけど価値を生まない“付随時間”、そして単なる“ムダ”を切り分ける考え方です。生産現場の話に見えて、実はオフィスワークにも当てはまるので、自分の時間のどこが本当に価値につながっているのかが急に立体的に見えてきます。また、現場の組織能力と製品のアーキテクチャの相性という話も、仕事で「頑張っているのに成果が出にくい理由」を理解する手がかりになりました。単に根性が足りないとか仕組みが悪いとか、どちらか一方に寄せない説明がありがたいです。 そしてもう一つ、この本が何度も強調している「高度の切り替え」の話。1.5メートルの視点で細かい問題を見るだけでもダメだし、3万メートルでマクロ経済だけ語っても意味がない。仕事の現場でも、ついどちらかに寄りがちなので、適切な距離感を意識するだけで判断のブレが減りました。 現場と本社の狭間で「どちらの論理もわかるけど噛み合わない」と感じている人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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