
日本とフランス 二つの民主主義~不平等か、不自由か~ (光文社新書)
薬師院 仁志
光文社 / 200608
この本について
政治の話って、右と左とか、自由と平等とか、分かったようでよく分からないまま流れていくことが多いですよね。自分も「地方分権=民主的で、中央集権=反動的」みたいな雑な理解で止まっていて、どうもしっくりこないまま選挙のニュースを眺めていました。 この本は、そんな曖昧なモヤモヤに、具体的な比較という形で風穴を開けてくれます。日本とフランスを対照させることで、そもそも「自由」と「平等」をどう組み合わせるかは国によって全然違うこと、そして日本が思い込んでいる民主主義観はかなりアメリカ寄りであることが、実例ベースで見えてきます。特に「自由主義を選んだつもりで、いつの間にか別の価値観も抱き合わせで受け入れていた」という指摘は、自分の思考のクセをそのまま言い当てられたようでした。 読み進めるうちに、中央集権か地方分権かという二択で語れない理由や、日本で社会民主主義が根付かなかった背景など、自分が長年“何となく”理解していたことがほどけていきます。ニュースの論点をそのまま受け取るのではなく、一度立ち止まって仕組みから考えたい人には特にしっくりくると思います。 政治を語る以前に、まず「自分は何を民主主義だと思い込んでいるのか」を確認したい人にこそおすすめです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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