
学校では教えてくれない日本文学史 (PHP文庫)
清水 義範
PHP研究所 / 2013-09-17
この本について
仕事の合間に本を開いても、「古典って自分の生活とどう関係あるんだろう」とモヤモヤすること、僕もよくあります。内容は知っているつもりでも、どこか遠い存在のまま。教養って結局なんなんだ、という迷いが抜けないまま大人になった気がしていました。 この本が面白いのは、古典を“知識”として扱わず、文化の土台としての「なんとなく知っている感覚」を丁寧に扱ってくれるところです。「源氏物語の短歌のやりとりは、現代でいえばメールの往復なんですよね」といった語りが出てくるのですが、こういう視点で読むと、人間関係や感情の動きが一気に身近になります。さらに「古事記」がガキっぽい想像力の爆発だったとか、日本のエッセイは不遇をかこつ者の負け惜しみの伝統だとか、妙に腑に落ちる説明が多くて、文学史が“生活の話”として読めるのがうれしいところです。 僕自身、古典を読んでも「きれいだな」で終わっていたタイプですが、この本を通すと、なぜその作品が生まれて、どんな気分で人々は読んでいたのかがつかめて、読み返したときの解像度が一段上がりました。知識を増やすより、視界が広がる感覚に近いです。 古典に苦手意識があるまま大人になった人、あるいは「文学の話をもっと生活に引き寄せたい」と思っている人に静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
読書の順序
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