
跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること
東田直樹
イースト・プレス / 2014-09-09
この本について
人と関わることに疲れたり、自分の気持ちを誰にも理解されていないような感覚になる日ってありますよね。頭では「気にしすぎかも」と思っても、心がついてこない。そんな時に、世界の捉え方そのものを少し横から照らしてくれる本に出会うと、呼吸が楽になることがあります。 『跳びはねる思考』は、自閉症である東田直樹さんが、自分の内側の感覚や思考を丁寧に言葉にした一冊です。ただ“特別な体験”を語っているのではなく、読んでいると、自分が当たり前だと思い込んでいた景色がゆっくりほぐれていきます。たとえば、「自分の幸せに気づくことも学びのひとつ」という視点や、「わかってもらえない苦しさは、特別なものではない」というまなざしは、こちらの凝り固まった気持ちをやんわり動かしてくれます。また、人とのつながりや別れを“時間のリセット”として捉える描写も、感情の整理に手が届かない時の助けになるはずです。 特に、他人の目を気にしすぎてしまう人や、うまく言葉にできない気持ちを抱えがちな人に静かに響く本だと思います。大きな答えをくれるというより、視点の角度を一度だけそっと変えてくれる。そのわずかな角度の違いが、日々をもう少し続けてみようと思わせてくれる、そんな一冊でした。
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