
日本国家の神髄 (扶桑社BOOKS新書)
佐藤 優
扶桑社 / 2014-12-22
この本について
最近、ニュースを見るたびに「右とか左とか、結局なにを基準に判断すればいいんだろう…」と曖昧な不安が残ることがあります。自分の立ち位置を探そうとしても、目の前の論争に引っぱられるだけで、どこか足元がグラつく感じがするというか。そんなときに読んで、考え方の“土台”そのものを見直すきっかけになったのが、この本でした。 本書が面白いのは、現代の言い争いをそのまま追いかけるのではなく、日本という国がどういう前提で成り立ってきたのかを、歴史・神話・外交・思想を通して立体的に見せてくれるところです。たとえば「理性だけで国家を設計しようとする発想には限界がある」という指摘は、近年の制度論争の行き詰まりをどう読み解くかのヒントになりましたし、「社会を強くすることで国家が結果的に強くなる」という視点は、個人主義や新自由主義に息苦しさを感じていた自分にはしっくりきました。また、イスラエルなど他国の例を通して“国体”を相対化して見せてくれるので、思想的に固まるというより、むしろ一歩引いて考える余裕が生まれます。 政治思想というより、「自分は何をよりどころに判断してきたのか」が気になってきた人に刺さると思います。派手な主張を浴びるのに疲れたとき、思考の背骨を整えてくれる一冊でした。
読書インサイト
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