
〈意味順〉英作文のすすめ (岩波ジュニア新書)
田地野 彰
岩波書店 / 2011-03
この本について
英語を書くとき、「なんで受動態って急に出てくるんだろう…」とか、「日本語のまま英語に変えようとして詰まる」みたいなモヤモヤを抱えることが多いと思います。自分もずっとその沼にいて、単語を並べても伝わっている気がしないし、文法のせいにしてやる気まで落ちる時期がありました。 この本が面白いのは、そういう“つまずき方そのもの”に丁寧に光を当ててくれるところです。例えば、受動態は単なる文法事項じゃなくて、「聞き手がすでに知っている情報を前に置く」という英語の自然な流れから生まれていること。だから、誰を主語にするか分からないときや、相手にとって馴染みのある情報を先に出したいときに使いやすい、と具体的な場面で理解できます。また、「私はコーヒー」みたいな日本語をそのまま英語に押し込めるのでなく、意味内容をどう再構成するかという考え方が軸にあるので、訳すというより“伝えるために言い換える”感覚が育ちます。 個人的に救われたのは、英語が苦手な理由を「文法の難しさ」に帰属すると、やる気が落ちる…という社会心理学の話が出てくる部分でした。努力では変わらないものだと思い込むのではなく、意味の流れを読むスキルとして捉え直せると、勉強のハードルが下がるんですよね。 日本語の感覚のまま英語を書くと迷子になりがちな人に、静かに効く一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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