
日本語練習帳 (岩波新書)
大野 晋
集英社 / 1999
この本について
言葉づかいでモヤっとすること、けっこうありますよね。敬語がぎこちなくなったり、「この表現でいいのか」と迷ったり。仕事で文章を書くときも、意味は通っているはずなのに、読みにくいと言われてしまう。自分の日本語がどこでつまずいているのか、そもそも何を基準に直せばいいのか分からないまま、なんとなく感覚で乗り切ってしまうことも多いと思います。 『日本語練習帳』は、その曖昧なモヤモヤをちゃんと輪郭のあるものにしてくれる本でした。例えば、「ハ」と「ガ」の違いを“問題を出す”と“くっつける”で説明されたとき、日常的に使っていた助詞が急に立体的になった感じがありました。また、「思う」と「考える」を心の状態の違いで切り分ける示し方は、雑に使っていた言葉をもう一度点検するきっかけになります。それから、敬語がもともと上下よりも“外界への畏れ”から始まったという話は、ビジネス敬語を機械的に覚えてきた自分にはかなり視点の転換でした。 この本は、日本語を正しく使おうと気負う人よりも、「なんとなく言い回しに自信が持てない」「文章がどうもうまく締まらない」といった実務的な悩みを抱えた人にこそ刺さると思います。抽象的な精神論ではなく、具体的な言葉の扱い方を一個ずつ丁寧に見直すことで、書くときの迷いが少し軽くなるはずです。私自身、文章を組み立てるときの“軸の置き方”が変わりました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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