
知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)
苅谷剛彦
この本について
仕事でも日常でも、目の前の問題を「ちゃんと考えたい」のに、気づくといつもの見方に引っ張られてしまうことがありませんか。僕もよくあります。問いは立てているつもりなのに、実はただ疑問を眺めているだけで、思考は全然動いていない…そんな感覚です。 『知的複眼思考法』が助けてくれたのは、この停滞を具体的にほぐしてくれるところでした。たとえば、ひとつの現象を「どうなっているのか」だけでなく、「なぜ?」まで踏み込んでみること。そのときに自分がどんな前提を置いているのかを一度取り外すこと。そして、個別のケースからいったん抽象度を上げて、別のケースにも通じる形で問い直すこと。こういう動きを言葉のつなぎ方や推論の根拠レベルまで丁寧に示してくれるので、自分の思考のクセが意外なところで見えてきます。 読んでいて特に刺さったのは、「問いを少しずらす」だけで世界の輪郭が変わる瞬間が何度もあることでした。受験競争でも、職場の違和感でも、最初の問いの立て方を変えるだけで、見えてくる材料がまったく違う。著者と対等に読み進めながら、「なるほど」「ここは違う気がする」とつぶやきつつ、自分の考え方の軌道修正ができる本です。 一つの視点にしがみついてしまう癖がある人、もっと自由に考える筋道をつくりたい人に向いています。僕自身、迷ったときに何度も“問いを組み替える感覚”を思い出させてもらいました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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