
ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル (講談社選書メチエ)
村岡晋一
講談社 / 2012-08-10
この本について
仕事でも日常でも、自分で考えるしかないとわかってはいるのに、どこかで「正しい答え」を外に求めてしまう瞬間ってありますよね。責任を負うのが怖いというより、どこまでが自分の判断で、どこからが時代や環境に流されているだけなのか、その境界がつかみにくい。僕もそこでもやもやすることが多いです。 この本を読んで印象に残ったのは、哲学者たちが「人間が自分の理性で立つとはどういうことか」を、歴史や社会のなかで徹底的に考え抜いている姿でした。フランス革命を“成功か失敗か”よりも、「人間が未成年状態から抜け出した事実」として捉える視点は、行為の評価軸をひっくり返してくれます。また、絶対的な視点を持ち込まず、あくまで有限な人間としてものを考えるという態度は、僕らが仕事で判断に迷うときにもそのまま効く感覚があります。さらに、フーコーが語る「自分たちの時代を自分で名づける」という話は、環境にただ反応するのでなく、いまの自分の立ち位置を言葉にする重要性を教えてくれました。 派手な結論があるわけではないですが、思考の足場を丁寧につくる本です。「今いる場所からどう考えればいいのか」にしんどさを感じている人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの45%が集中しています。
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