
戦争する国の道徳 安保・沖縄・福島 (幻冬舎新書)
小林よしのり, 宮台真司, and 東浩紀
幻冬舎 / 2015-10-15
この本について
最近、とくに社会問題の話をすると、相手の「態度」や「感情」によって議論が全然かみ合わない瞬間が多くて、自分でもなんでこんなに噛み合わないんだろうとモヤッとすることがあります。知識の問題じゃない気がするけど、かといって感情論で走るのも違う。そんな宙ぶらりんな状態のまま放置してきたテーマを、この本はかなり正面から扱っています。 読んで一番効いたのは、「主意主義」と「主知主義」の差を態度として捉え直す視点でした。右と左を思想ではなく“構え”で説明されると、自分がなぜ特定の意見に過剰に反応するのかが整理されるんです。もうひとつは、道徳や政治判断の土台としての“感情の質”に踏み込んでいるところ。反知性ではなく感情の劣化こそが問題だ、という指摘は、SNS時代のモヤモヤにそのまま刺さりました。そして沖縄や福島の具体的な事例から、共同体がどう壊れ、どう再編されるのかが語られるので、抽象論に迷子になる感じがないのも助かります。 社会問題に向き合うと「結論はあるのに理由がわからない」という自分の中の不安定さに気づく人向けの本です。自分の感情がどこから来ていて、どんな構造の上に立っているのかを、少し冷静に見直したいときにちょうどいい一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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