プラットフォーム (河出文庫)

プラットフォーム (河出文庫)

ミシェル・ウエルベック and 中村佳子

河出書房新社 / 2015-10-06

累計読者数4
平均ハイライト数 5件/人
推定読了時間 約4時間19分
star総合評価 35/100
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この本について

仕事でも生活でも、なんとなく「自分はこのままで大丈夫なんだろうか」と落ち着かない日ってありますよね。年齢だけは勝手に進んでいくのに、内側はちっとも整わない感じ。大人らしさとか、生き方の正解とか、考えれば考えるほど遠ざかっていくようなときがあります。 ウエルベックの『プラットフォーム』は、そういう不安を直接励ましてくれる本ではありません。むしろ主人公の独白は容赦なく、人間の弱さや情けなさをそのまま突きつけてきます。でも、だからこそ救われる部分があるんですよね。親の死を前にしても「大人にならない」と言い切るところや、自分がいつ死んでも誰も気に留めないかもしれないという想像。そういう徹底した孤独の見つめ方が、逆にこちらの張りつめたものを少し緩めてくれる瞬間があります。 この本が効くのは、まず「自分の感情をうまく扱えないまま年だけ取っていく感覚」に寄り添ってくれるところ。そして「人生のパーツを自分なりに整理する」という行為を、完成しないままでもやっていいんだと示してくれるところ。さらに、人間が幸福に向いていないという冷たい視点が、不思議と現実感を取り戻すきっかけになるところです。 ひとことで言うと、自己肯定ではなく「自分の影みたいな部分と静かに並んで歩きたい人」に刺さる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「なぜ人生に熱くなれないのだろう?」――圧倒的な虚無を抱えた「僕」は父の死をきっかけに参加したツアー旅行でヴァレリーに出会う。高度資本主義下の愛と絶望をスキャンダラスに描く名作。
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