
国際紛争を読み解く五つの視座 現代世界の「戦争の構造」 (講談社選書メチエ)
篠田英朗
講談社 / 2015-12-10
この本について
国際ニュースを見るたびに、「結局この国同士は何が“目的”でぶつかっているのか」が分からず、断片的な情報だけ追って疲れてしまうことがあります。立場が強い言葉でぶつかり合っているように見えても、その奥にある本当の利益は何なのか……。自分では考えたいのに、整理の仕方が分からないまま流されてしまう感じ、けっこう共通の悩みだと思います。 この本は、そういうモヤモヤを、地図と歴史と交渉の視点でつなげてくれます。たとえば、立場と利益を切り分けて考えるだけで、表向きの発言に振り回されにくくなること。あるいは、ウクライナや東欧をめぐる緊張が、単なる「価値観の衝突」ではなく、百年以上続く地理的な力学の延長にあると理解できること。さらに、国民国家という制度自体が普遍的な前提ではなく、二十世紀の“実験”の結果としての現在地なのだと知ると、世界の歪さも少し違って見えてきます。 ニュースの読み方を変えたいけれど、感情論や陰謀論には近づきたくない人に刺さる本です。僕自身、迷いながら読んで「世界を単純化しなくていい」と少し肩の力が抜けました。こういう視座の持ち方は、専門家でなくても日常の判断に意外と効いてきます。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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