
イレーナの帰還 イレーナシリーズ (ハーパーBOOKS)
マリア・V・スナイダー、たえ、宮崎真紀
ハーパーコリンズ・ジャパン(ハーパーBOOKS) / 2019-10-20
この本について
仕事でも人間関係でも、状況が読めないまま判断しなきゃいけない時ってありますよね。相手の意図も、自分の気配さえもうまくつかめなくて、ちょっとした一言で空気が変わる。あの“見えないものに囲まれている感じ”に疲れること、わたし自身よくあります。 『イレーナの帰還』を読んでいて、抜粋の「空を見透かし、風の匂いを嗅いだ」という描写に惹かれる人は、たぶん自分の感覚を取り戻す瞬間に敏感なんだと思います。イレーナが周囲の魔力に心を開く場面って、ただのファンタジー描写に見えて、実は「状況を一気に俯瞰できる時」の感覚に近いんですよね。日々の雑音でぎゅっと縮こまった視野が、少しだけ広がるあの感じ。 もうひとつ刺さるのは、噂話を気にしながらも一歩踏み込む場面です。自分の言動がどう受け取られるか怖いのに、それでも前に進まないと物語が止まってしまう。この現実的な揺れが、イレーナの強さを無理に持ち上げるんじゃなく、迷いながら選ぶ姿として描かれていて落ち着くんです。 派手な成長物語が読みたい人よりも、「状況の気配を読むのが苦手だけど、少しでも前に進みたい人」にしっくりくる一冊です。読んでいるあいだだけでも、自分の感覚が戻ってくるような静かな手応えがあります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
読書の順序
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