
生存教室 ディストピアを生き抜くために (集英社新書)
内田樹、光岡英稔
集英社 / 2016-01-20
この本について
最近、「ちゃんと学べている気がしない」とか「努力しているのに、いつのまにか感覚が鈍っていく」といったモヤモヤをよく聞きます。僕自身、仕事でも人間関係でも“危機に気づけないまま流される感じ”が続くと、一度立ち止まりたくなるんですよね。 『生存教室』は、その行き詰まりを精神論ではなく“身体”から読み替えてくれる本でした。抜粋を読んでもわかる通り、この本は「技の前に、技を受け止められる身体がある」という前提を丁寧に扱っています。昔の生活文化に根ざした身体観を手がかりに、いまの私たちがどう感度を取り戻すかを考えていく。その視点があるだけで、日常の見え方が少し変わるはずです。 もうひとつ刺さったのは、“教える/学ぶ”関係のリアルさです。理想論ではなく、「先生はすごいと思われ続けなきゃ教育は回らない」という現場感覚。権威を振りかざすのでも、過剰にフラットになるのでもなく、その間で揺れる人間としての葛藤を隠さないところが、この本の強みだと思います。学ぶ側の僕らにも、「誰を信じてついていくのか」という判断の軸をくれる感覚がありました。 自分の感度が下がっている気がする人、努力の方向が見えづらくなっている人、あるいは“うまい教わり方”を探している人には、けっこう深く刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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