
Pythonによる科学技術計算 基礎編
かくあき
この本について
Pythonで数値計算を始めると、「線形代数の式は理解してるつもりなのに、コードに落とすと急に不安になる」という場面がよくあります。方程式が一意に解ける条件とか、配列をどう扱えば意図した形になるのかとか、頭の中のイメージと実装のあいだに小さな溝ができるんですよね。僕も最初は、A が何行何列で、x がどう並ぶのかを毎回確認しながら手を動かしていました。 この本が効いているのは、その溝をゆっくり埋めてくれるところです。たとえば m と n の関係で線形方程式がどう分類されるかを丁寧に示した上で、Python では具体的にどう扱うのかまで自然につながっていきます。近似解しか出せないケースがある理由を、式とコードの両方で追えるので、「とりあえず動いた」からもう一歩踏み込める感覚があります。また、Matplotlib の図を実際に表示して操作する流れや、np.full のような基礎的だけどつまずきやすい関数をきちんと押さえてくれるのもありがたいところでした。 計算の理屈とPythonコードを、頭の中で一本の線につなげたい人にはとても合うはずです。僕自身、理解があいまいだった部分をひとつずつ言語化しながら進められたので、数式を見ると身構えてしまう人ほどしっくりくると思います。
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