
実践版 カーネギー ― 『人を動かす』『道は開ける』から学ぶ人間関係の「超」原則
齋藤 勇
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2014-06-20
この本について
仕事で後輩に指示を出すたび、「なんかキツく聞こえたかも」と後で落ち込むことがあります。逆に、謙遜したつもりの一言が相手にどう受け取られたのか不安になったりもします。人間関係って、正解があるようで全然つかめないですよね。 この本を読んでいて腑に落ちたのは、相手との関係がうまくいかない理由の多くが、こちらの“意識の癖”にあるという視点でした。たとえば、褒めるのが大事と分かっていても、実際には指示や注意が先に出てしまう。でも著者は「まず受け入れられないと、相手は動けない」と丁寧に説明してくれる。叱る前にほんの少しその人の長所を見る時間を作るだけで、関係の空気が変わる感覚は実体験としてもよく分かります。 また、日本の謙遜が単なる卑下ではなく「相手に否定してもらうことで評価を受け取る仕組み」だという話もおもしろかったです。無意識で使っている言葉の裏側に、そんな心理が働いていると知ると、相手の反応を必要以上に深読みしなくなり、少し呼吸が楽になります。 理屈ではなく感情で人は動く、という前提に立ちながら、現場でどう振る舞えばいいのかを日本の文化に合わせて整理してくれるので、無理なく使えるヒントが多い一冊でした。職場で「どう伝えればいいんだろう」と悩みがちな人に特に刺さると思います。
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