
魔法科高校の劣等生(10) 来訪者編〈中〉 (電撃文庫)
佐島 勤 and 石田 可奈
角川グループパブリッシング / 2012-07-10
この本について
なんとなく「自分の気持ちに火がつかないまま、やるべきことだけは積み上がっていく日」がありませんか。周りは動いているのに、自分だけ息の吐きどころが見つからないというか。やらないといけないのは分かっていても、気持ちが追いつかないあの感じです。 今回の抜粋を見ていると、達也が乗り気になれないまま状況に押し出され、深雪に背中を軽く押される場面に反応している人が多いんだろうなと感じました。魔法とかバトル要素よりも、淡々とした達也の内側と、それを理解したうえで支える関係性に刺さっている。無理に気持ちを奮い立たせるんじゃなくて、一度息を吐いてから現実に向き合うあの空気感が、日常の自分にも重なるんですよね。 この巻は派手さより、そういう「乗り気じゃなくても動かなきゃいけない場面」をどう扱うかが丁寧で、読んでいるうちに自分の行動にも小さな変化が生まれます。気持ちが整わない時の呼吸の置き方とか、頼れる相手との距離感とか、すぐに実生活へ持ち帰れる描写が多いんです。 「やる気はないけど、止まるわけにもいかない日が続いている人」に特にしっくりくる一冊だと思います。
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