
中央銀行が終わる日―ビットコインと通貨の未来―(新潮選書)
岩村 充
新潮社 / 2016-03-25
この本について
お金まわりのニュースを見ていて、「結局いま世界で何が起きているのか」「中央銀行が頑張っても物価や景気が動かない理由が分からない」といったモヤモヤを抱えたままの人、多いと思います。自分もずっとその一人で、金融政策の説明を読んでもどこか腑に落ちない感覚がありました。 この本を読んで印象に残ったのは、読者の方が抜き出していた箇所にもあるように、「正当な権利者をどう確認するか」「誰がどれだけの権利を持つかをどう確定するか」といった、ごく当たり前に見える“通貨の前提”を丁寧に問い直しているところです。ビットコインの話が中心というより、通貨という仕組みそのものを一段引いて見られるようになる本で、目の前の経済ニュースが別の角度から見え始めます。 特に、20世紀型の成長エンジンが弱まり、世界がデフレ傾向にある中で「金融政策では動かせない領域がある」という指摘は、いまの閉塞感を説明する一つの手がかりになります。政策や技術の話に飛びつく前に、そもそも何を支える仕組みが揺らいでいるのかを把握できるだけで、ニュースへの向き合い方が少し落ち着きます。 経済や通貨の議論に置いていかれがちな人よりも、「なんとなく違和感を抱えたまま金融を追っている人」に特に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの71%が集中しています。
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