
町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト (幻冬舎単行本)
猪谷千香
幻冬舎 / 2016-09-22
この本について
まちづくりや事業の計画を進める時、「住民の声をどう扱えばいいのか」「考えてばかりで一歩目が出ない」といったモヤモヤを抱えることが多いですよね。頭では“合意形成が大事”とわかっていても、現場では進め方の正解が見えにくいまま時間だけが過ぎていく。自分も似たところでよくつまずきます。 『町の未来をこの手でつくる』が面白いのは、紫波町オガールの話が“立派な成功談”としてではなく、試行錯誤のプロセスと一緒に語られているところです。例えば、最初から何か案をぶつけるのではなく、土地や人の空気を徹底的に学ぶところから始める姿勢。あるいは、計画を固めすぎて停滞するのではなく、「走りながら修正していく」という実務的な判断。どれも華々しいスローガンではないのに、読んでいると現場での行動が1つ2つ変わりそうな実感があります。 さらに、商業振興を「家賃補助」や「気合い論」に寄せず、普遍的な集客装置をどう設計するかという視点に置き直している点も刺さりました。ネット販売が当たり前になった今、商店街の衰退を“努力不足”で片付けない冷静さがあるからこそ、何をつくれば人の流れが生まれるのかが見えてきます。 地域プロジェクトに関わる人はもちろんですが、「チームで物事を動かす時、どこから手をつければいいか迷いがち」という人にも静かに効く一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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