
メディア、編集、テクノロジー (NextPublishing)
高橋 幸治
クロスメディア・パブリッシング / 2017-01-27
この本について
情報に触れているはずなのに、自分の中で何も育っていないような感覚ってありませんか。必要なものだけ効率よく拾っているつもりが、逆に視野が痩せていくようなあの感じです。僕も仕事で情報を追いながら、「これ、ただ流されているだけでは…?」と立ち止まることがよくあります。 『メディア、編集、テクノロジー』は、その停滞感の正体をやわらかくほどいてくれる本でした。特に印象的なのは、「編集とは“整理”ではなく、曖昧さや余白を抱えたまま扱う営みだ」という指摘です。効率化とは逆の動きなのに、そこにこそ思考が動き出す瞬間がある。さらに、SNSが行き詰まって見える今だからこそ、ネットでは拾いきれない“What's Cool?”のような偶然の出会いが、むしろリアルの場で再び価値を持ち始めるという視点も腑に落ちました。情報をどう受け取るかが、発信以上に創造的な行為になっていく、という感覚が腹に落ちます。 読み終える頃には、自分の情報との距離感を少しだけ組み替えられているはずです。全部を把握しようとしなくていいし、むしろ余白を残したほうが考えが動く。そんな実感を求めている人に向いた一冊だと思います。
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