
新版 うつ病をなおす (講談社現代新書)
野村総一郎
講談社 / 2017-02-20
この本について
やらなきゃいけないことは頭では分かっているのに、体がついてこない時ってありますよね。休んでいるだけなのに「怠けてるだけじゃないか」と自分を責めてしまう感じ。僕もそういう感覚をうまく言葉にできなくて、ただしんどいだけの時期がありました。 この本は、その「しんどさの正体」を少しずつ説明してくれます。たとえば、起きた出来事と気分のあいだには、自分でも気づきにくい“考え方のクセ”が割り込んでいること。だから気分だけをなんとかしようとしてもうまくいかない時があること。あるいは、急性期は「何もしない」のがむしろ治療で、その時に焦って動こうとするとさらに苦しくなること。こういう話が、医療者の立場から淡々と書かれていて、妙に肩の力が抜けました。 また、性格の問題に見えていた部分が、そもそもの「重みづけが難しい」傾向からくるものだと知るだけで、自分を責める気持ちが少し薄れます。前日にできそうな行動だけを決めて、できたかどうかを振り返るというごくシンプルなやり方も、回復のプロセスを具体的にイメージしやすかったです。 自分の不調に名前をつけられずに苦しんでいる人、あるいは「がんばれない理由」を丁寧に理解したい人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの35%が集中しています。
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