
マルクスを再読する 主要著作の現代的意義 (角川ソフィア文庫)
的場 昭弘
KADOKAWA / 2017-03-25
この本について
仕事でも社会でも、何かが噛み合わない感じが続くときってありますよね。自分の努力とは別のところで動いている“構造”みたいなものがある気がするけれど、うまく言葉にできない。そんなモヤモヤを抱えている人に、この本はかなり効きます。 読んでみて一番感じたのは、「社会って、人の意思よりも先にシステムが自己運動してしまう」という視点をちゃんと説明してくれることでした。外部からの刺激がないと変わらない社会、内部の矛盾で自走する社会、どちらの見方も現実のニュースとつながってくる。国家資本主義や包摂、マルチチュードといった言葉も、抽象概念ではなく“いま起きていることの説明”として腑に落ちます。 もう一つ助かったのは、「誰が悪いのか」に安易に回収しないところです。システムに組み込まれながら排除されていく人々がいて、しかもその姿は状況ごとに変わる。だからこそ、変化の起点を一つに特定できない。こういう現実的な視点は、日常の仕事の中で“問題の原因を一人に押しつける”癖を見直すきっかけにもなります。 社会の動きがなぜこんなに読めないのか、その理由を知りたい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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