
愛と怒りの行動経済学 賢い人は感情で決める (早川書房)
エヤル ヴィンター and 青木 創
この本について
人と関わるとき、頭ではわかっているのに感情が乱れて判断がぶれる瞬間ってありますよね。恋愛でも職場でも、「なんでこんなふるまいをしてしまうんだろう」と自分にツッコミたくなる場面は尽きません。感情は邪魔者なのか、うまく扱える日は来るのか…そんなモヤモヤに少し光を当ててくれるのが、この本でした。 読んでいて面白かったのは、感情が「非合理」に見えて、じつは状況に応じてかなり戦略的に働いている場面が多いということです。怒りが相手にコミットメントの本気度を伝えて協力を生むこともあれば、逆に恐怖や依存が権威者への肯定的な感情を強めてしまうこともある。どちらもきれいごとでは説明できないリアルで、読者が選んだ箇所が妙に刺さるのは、この“感情の扱い損ねやすさ”に心当たりがあるからだと思います。 さらに、愛情や信頼といったポジティブな感情でさえ、状況によっては人の意思決定をねじ曲げる可能性があるという話は、身近な関係をどう維持するか考えるきっかけになりました。本物の感情だと相手が信じてくれるかどうかが行動に影響する、という指摘はシンプルだけど痛いほど現実的です。 人間関係で「なんで自分はこう反応したんだろう」と振り返ることが多い人に刺さる本だと思います。感情を否定するでも美化するでもなく、ただ少し距離を置いて眺めるための土台をくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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