
老子の教え あるがままに生きる
安冨歩
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2017-06-10
この本について
最近、何か一つでも「これだけは正しい」と思えるものに寄りかかりたくなる瞬間が多いんですよね。仕事の評価とか、人間関係のルールとか、自分の性格の固定観念とか。はっきりしているほうが楽なはずなのに、実際はその“確かさ”にしがみつくほど不安が強くなる、あの妙な感覚です。 『老子の教え あるがままに生きる』は、その不安の根っこをそっとほどいてくれる本でした。印象的だったのは、水が岩を貫くように「柔らかさのほうが強いこともある」という視点や、成果を出しても長居しないという姿勢が示す“力まない働き方”。どれも、頑張り方が固まってしまった頭をゆるめてくれる感覚があります。それから、美醜や善悪といったラベルが生む窮屈さに気づかせてくれる指摘も、日常の判断で固くなりがちな自分には刺さりました。「固定化すると生きる力が弱る」という言葉は、かなり本質を突いています。 大げさに問題を解決してくれる本ではないですが、世界が常に動いていて、自分もその一部として揺れていていいんだと思えるだけで、呼吸がしやすくなる気がします。立場や役割に押し込まれやすい人ほど、ありのままの自分を少し思い出せるはずです。 変化に敏感で、つい身構えてしまうタイプの人に静かに効く一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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