
「夜遊び」の経済学~世界が注目する「ナイトタイムエコノミー」~ (光文社新書)
木曽 崇
光文社 / 2017-06
この本について
夜に仕事が終わって外に出ても、結局まっすぐ家に帰るしかなくて、どこか閉じた感じがする。旅行で欧米の街に行ったときの「夜でも人が普通に楽しんでいる空気」と、日本の「夜になると選択肢が消える空気」の差に、うっすらモヤモヤしている人は多い気がします。自分もずっとその理由が言語化できずにいました。 この本は、夜の街を「治安の問題」でも「飲みの場」だけでもなく、一つの経済圏として冷静に見直してくれる作品でした。イギリスのパープルフラッグのように、夜の地域を“安全に楽しめる場所”として認証する仕組みがあることや、夕方17〜20時を「イブニングタイムエコノミー」として区別し、家族連れが安心して街に来られるように設計していることなど、具体的な都市運営の話がとても現実的です。夜=危険という固定観念を無理に変えようとするんじゃなく、街の側がどう工夫すればいいかが数字と事例で示されていて、読んだあとに自分の生活圏の見え方が変わりました。 特に、ナイトタイムエコノミーが巨大産業として雇用や都市の競争力にも影響している事実を知ると、「夜をどう扱うか」は個人の過ごし方だけでなく、地域そのものの未来にも関わるテーマなんだと腑に落ちます。仕事帰りの1〜2時間をもっと活かせたら、と感じている人ほど刺さると思います。 夜の街に期待を持てなくなっていた人が、「そもそも設計の問題だったのか」と視点を切り替えられる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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