
さあ、気ちがいになりなさい (ハヤカワ文庫SF)
フレドリック ブラウン、星 新一
早川書房 / 2016-10
この本について
最近、「自分はいまどこに立っているのかよく分からない」と感じることが増えていませんか。仕事で役割を演じている時間と、本来の自分でいたい時間の境目があいまいになって、どちらが本音でどちらが仮面なのか分からなくなるあの感じです。抜粋を読んでいても、「ふたつの生活のあいだに線が引かれたようだった」「ぼくを知っているみんな、なのですから」という部分に惹かれた方は多いと思います。まさにそこで悩んでいるからこそ刺さる言葉です。 『さあ、気ちがいになりなさい』は、記憶を失ったふりをして精神病院に潜入する主人公が、役割としての自分と、本来の自分のあいだで揺れ続ける物語です。ただの設定の面白さではなく、「人はどこまで他人の期待に合わせて生きられるのか」「演じ続けた自分は、いつか本物になるのか」という問いがじわじわ残ります。意図的に“記憶喪失を演じる”という構造が、日常のなかで私たちが無意識にやっていることを極端な形で見せてくれるんですよね。 読みながら、自分がどこで嘘をつき、どこで本音に触れようとしているのかが見えてくる瞬間があります。誰かのために作った自分に疲れた時や、「本当の自分って何だっけ」と立ち止まりたくなった時に効く本です。演じることに慣れすぎてしまった人ほど刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの92%が集中しています。
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