
哲学の誕生 ──ソクラテスとは何者か (ちくま学芸文庫)
納富信留
累計読者数6
平均ハイライト数 10.2件/人
star総合評価 45/100
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この本について
仕事でも日常でも、何か判断しようとするときに「結局、自分は何を基準に動けばいいのか」が曖昧で、モヤッとする瞬間ってありませんか。知識を集めても芯がつかめない感じというか、考えているはずなのに足場が定まらないまま進んでしまうような感覚です。 この本は、ソクラテスその人を知るというより、「ソクラテスをめぐる人々がどう哲学を形づくっていったのか」を追う本です。読んでいて刺さるのは、私たちがよく口にする「無知の知」すら、実は後世のつくり上げた像にすぎないという指摘でした。知らないことを認める態度そのものが、思考の出発点としてどう働くのかが丁寧にほどかれていきます。また、プラトンがどこまで創作し、どこからが歴史的事実なのかを見極めようとする姿勢が、「自分が見ている前提はどこから来たのか?」を問い直すきっかけになります。 結局のところ、ソクラテスが哲学者だったからではなく、彼の不在を前に人々が考え続けたから哲学が始まった、という視点が大きいです。私たちが今抱えている行き詰まりや迷いも、そこから同じように始められるのかもしれません。 自分の思考の土台をいったんリセットしたい人に特に刺さる一冊でした。
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