
財務省が日本を滅ぼす
三橋貴明
小学館 / 2017-11-05
この本について
家計や会社の借金と同じ感覚で、「国の借金って本当に返せるの?」と不安になること、けっこうあると思います。自分もそうでした。数字だけ見れば増えているし、ニュースでは“破綻寸前”みたいな言葉が飛び交う。なんとなく緊縮しか選択肢がないように感じて、将来への見通しも晴れないまま時間だけ過ぎていく、あのモヤっとした感じです。 この本が面白いのは、その不安を「視点を一段ずらす」ことでほぐしてくれるところです。例えば、日銀が保有する国債の返済は実質的に必要ないという話。親会社と子会社の関係で相殺される、と聞くと、これまで“返さなきゃいけない重たい借金”だと思っていた対象が、急に別の姿で見えてきます。また、デフレの正体が“貨幣の量”ではなく“需要不足の連鎖”だと説明されると、現場で給料が上がらない理由や、物価が下がっても生活が苦しくなる理由がスッとつながる。さらに、政府だけは個人や企業と違って「三つの返し方」を持っているという視点は、借金=破綻という単純な図式から抜け出す足がかりになりました。 自分の暮らしや仕事の感覚と、ニュースの言葉がどうにも噛み合わないとき、一度こういう“構造の話”に触れると見える景色が変わります。特に「緊縮って本当に正しいの?」と胸のどこかで引っかかっている人には刺さるはずです。
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