
バッド・フェミニスト
ロクサーヌ・ゲイ、野中モモ
亜紀書房 / 2017-01-23
この本について
仕事でも日常でも、「自分の感じている違和感を言葉にできないまま飲み込んでしまうこと」がありませんか。誰かの物語を読んでも、自分の居場所がそこにないような感覚とか、特権や立場の話になると急に口が重くなる感じとか。わかっているのに、どう向き合えばいいのかがうまくつかめないまま時間だけ過ぎていくこと、僕もよくあります。 『バッド・フェミニスト』が効いてくるのは、そういう「言語化しきれないモヤモヤ」を、著者自身の迷いごとごと丁寧に扱ってくれるところでした。たとえば、自分にも特権があると認めるしんどさをそのまま書いてくれたり、物語のなかで女性の痛みが誰かの成長のためだけに消費されてしまうことへの怒りを正面から語ったりする。読む側のこちらも、急に立派な答えを求められるんじゃなく、まず「その気持ちでいい」と隣に座ってもらえている感じがするんです。また、完璧じゃなくていい、自分の弱さや迷いを抱えたままでも声を出していい、と背中を押してくれるところが静かに効きます。 フェミニズムを「正しさの教科書」としてではなく、「自分が世界をどう歩くかを考えるための土台」として受け取りたい人に刺さる本です。自分の居場所を探してきた人や、孤独や後ろめたさと共存してきた人ほど、ロクサーヌの言葉が深く響くと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの44%が集中しています。
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