
東大教授が教える知的に考える練習
柳川 範之
草思社 / 2018-02
この本について
仕事でも生活でも、インプットはしているはずなのに結局「知ってる」で止まってしまう感じ、僕自身よくあります。目の前の課題を前にしても、どこか他人の意見を探しにいってしまい、自分の頭で考えた実感が持てないまま時間だけが過ぎていく。そんなときに、思考そのものの扱い方を見直すきっかけをくれたのが、この本でした。 特に刺さったのは、「理解とは、情報を倉庫にしまうことではない」という指摘です。著者は、知識を知恵に変えるには“問い”を立て続けるしかない、と言います。子どものしつけでも、仕事の判断でも、「状況が変わったら自分はどう動く?」と自分に問い直す癖がない限り、応用のきかない思考のまま止まってしまう。日常のどんな情報でも、いったん自分に置き換えてみるだけで質が変わる、という感覚は読んでいて妙に腹落ちしました。 もう一つは、過去の情報を調べすぎると新しい発想が出てこないという話です。著者はまず自分の考えを書き、そのあとで文献をチェックする型を推しています。先に知りすぎると「こうしちゃいけない」と枠をはめてしまい、問題意識そのものが育たない。ここは、調べてばかりで動けない自分にそのまま刺さりました。 万能の正解なんて存在しない前提で、「自分の問題意識をどう育てるか」を丁寧に扱ってくれる一冊です。手っ取り早い答えよりも、思考の筋力をつけたい人に向いています。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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