
声のサイエンス あの人の声は、なぜ心を揺さぶるのか (NHK出版新書)
山﨑 広子
この本について
自分の声を録音で聞いて、思っていたより弱々しかったり、逆に硬く感じて落ち込むことってありませんか。仕事で話す場面が増えるほど、「声って結局どうしたらいいんだろう」と手がかりのなさにモヤモヤしていました。そんなときに読んだのが、この本でした。 おもしろかったのは、声がただの技術ではなく、生育環境や体調、さらには文化によって形づくられる“その人の履歴そのもの”として語られていたところです。日本の家屋の構造が声の響き方に影響している話や、旧皮質に直接届いてしまうから声は説明抜きに印象を決めてしまうという説明は、これまでの「声の悩み」を少し外側から眺めさせてくれました。自分の声が嫌いな人が九割を超えるというデータも、妙に安心させられます。 読んでいて、声を変える以前に「まず仕組みを知るだけで、余計な自己否定が一段ほぐれる」という実感がありました。そして、無意識に選んでいる声の出し方に文化や身体の背景があると知ると、場面ごとにどの声を選ぶかに少し余裕が生まれます。仕事で話すときの違和感の源を探したい人には、とくに刺さると思います。 声を武器にしたいというより、「自分の声との距離をちょっと縮めたい」と感じているときにちょうどいい一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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