
モデルベース要件定義テクニック
神崎善司
秀和システム / 2013-09
この本について
要件定義に入ると、作業は進んでいるはずなのに全体像は一向に見えない、というモヤモヤがよくあります。ドキュメントは増えるのに、何を決めたのか自分でも分からなくなる感じです。会議でも主導権を握れず、ユーザーの言葉にただ追従してしまう…。僕自身もずっとこの繰り返しで、「何が分かれば要件が決まったと言えるのか」が曖昧なまま仕事をしていました。 この本が助かったのは、要件定義を“決まっていないことを決めていく工程”として捉え直し、そのために何をどの順番で見ていけばいいのかを、モデルを使ってはっきり示してくれるところです。システムの境界をどう捉えるか、どの接点から洗い出すのか、そしてそれぞれをどう関係付けていくのか。自然言語だけでは見えにくい関係を図で結びながら進めることで、途中で迷ったときも判断の軸に戻りやすくなります。「とりあえず業務フローを書いてみる」みたいな曖昧な進め方から抜け出せるきっかけになりました。 特に、要件が段階的に固まっていくことを前提にしつつ、会議の場では妥当な提案を先に示して議論をリードする、という姿勢が腑に落ちました。要件定義は受け身になった時点で混乱するので、進め方そのものをチーム側が握る必要がある、というのは実務で痛感していたことでもあります。 要件定義で「何をどう決めればいいのか」で立ち止まりがちな人に特に刺さる一冊だと思います。
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