
アルツハイマー病 真実と終焉“認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム
デール・ブレデセン, 山口茜, and 白澤卓二
この本について
年齢を重ねるにつれて、物忘れが「気のせい」では済まなくなる瞬間があります。フリーウェイで降り口を迷ったり、データを前に思考が止まったり。自分の脳に何が起きているのか分からないまま、不安だけが積み上がっていく感じ、けっこう多くの人が抱えていると思います。 この本が面白いのは、「アルツハイマー=脳が壊れる病気」という一枚岩のイメージをひっくり返すところです。脳はむしろ身を守ろうとしている、その結果が記憶の低下として現れている、という視点です。抽象論ではなく、炎症・栄養不足・毒性という三つの“脅威”に分け、どう対処すると脳が回復方向に動くのかを生活レベルまで落として説明してくれます。たとえば、食事の組み立て方や、空腹時間の取り方、金属やカビの影響、銅と亜鉛の比率といった細かな話が、なぜ脳に効くのかまでつながっていくのが印象的でした。 もうひとつ、この本は「好きなことを持つこと」が治療の一部として語られます。カヤックでもダンスでもいいから、自分が夢中になれるものが“脳の支え”になるという話が妙に腑に落ちました。医療と生活がきれいに分かれていないところが、この本の現実的な魅力だと思います。 自分や家族の記憶の不調に、ただ怯えるだけではいたくない人に刺さる一冊です。
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ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの35%が集中しています。
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