
復活の日 (角川文庫)
小松 左京
KADOKAWA / 2018-08-24
この本について
最近、ニュースを見ても現実感が薄いまま処理してしまうことが多くて、「本当に危ないことほど、なぜか遠くに感じるんだよな…」とよく思います。自分の生活と世界の出来事の距離がつかみにくい。危機に接しても、どこか他人事のまま。そんな自分に薄い不安だけが残る、あの感じです。 『復活の日』は、そういう“距離感のズレ”を真正面から揺さぶってきます。専門家が危険を察知しながらもパニックを恐れ口をつぐむ場面や、「たかが」から「まさか」へ状況が変わっていく描写は、ただのフィクションというより、自分の周りでも起こり得るプロセスとして刺さるはずです。登場人物たちが、それぞれ善意や理性を持ちながら、結果として人類全体では奇妙な方向へ進んでしまう難しさも、現実と地続きに感じます。さらに、どんな災厄にも終わりはあるが、問題は“どんな終わり方をするか”という視点は、状況判断の粗さを放置しないための小さな灯にもなりました。 大きなテーマを扱いながら、未来予測というより「いまの人間社会のクセ」をえぐり出してくるので、世界情勢やニュースにモヤモヤしやすい人には深くしみると思います。こんな人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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