霧が晴れた時 自選恐怖小説集 小松左京 恐怖小説集 (角川ホラー文庫)

霧が晴れた時 自選恐怖小説集 小松左京 恐怖小説集 (角川ホラー文庫)

小松 左京

累計読者数5
平均ハイライト数 4件/人
star総合評価 34/100
trending_up後半加速型

この本について

最近、何かの出来事を判断するときに、自分でも気づかない“型”みたいなものに引っぱられているな…と思う瞬間がありました。過去の失敗の記憶とか、人から聞いた話とか、理由は色々あるんですが、一度はまり込むと抜けにくいあの感覚です。そんな時に小松左京の恐怖小説集を読むと、物語としての怖さよりも、「人の心はどうやって歪むのか」という視点がじわっと効いてきます。 たとえば、敗者の記録が読む側の心に“毒の型”をつくってしまう、という考え方。これを読むと、単に怨霊の話としてではなく、自分の思考もいつの間にか何かに感染しているかもしれない、と静かに立ち止まらされます。また、合理主義で切り捨てられてきた“説明のつかないもの”を、科学的な視野で拾い直す姿勢もユニークで、ホラーとSFの境目が急に生々しく感じられます。日常の中でふと生まれる違和感やモヤモヤを、別の角度から見せてくれるのがこの本の面白さだと思います。 恐怖そのものより、「自分の中にある無自覚な視点の癖」を見つけたい人に刺さる一冊です。

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