
K-POP 新感覚のメディア (岩波新書)
金成玟
岩波書店 / 2018-07
この本について
K-POPを「なんとなく好き」で追っていると、時々、どこから来た文化で、なぜここまで世界に届いたのかが分からなくなってくることがあります。自分が見ているのは音楽なのか、物語なのか、システムなのか。推しの成長を追う感覚はあるのに、背景がつかめないままふわっとした理解にとどまってしまう。そんなモヤモヤをそのまま抱えてきた人に、この本はけっこう効きます。 刺さっている抜粋を見ると、「過程の発信」「視覚的特質」「グローバル戦略の変奏」といった、K-POPを成立させている“仕組みそのもの”に興味が向いている感じがします。本書は、その感覚を言語化してくれるところが大きいです。たとえば、日本型とアメリカ型のアイドル像がどう混ざり、どこで決定的に離れていったのか。あるいは、YouTubeという媒体が「音楽を観る」という習慣をどう作ったのか。さらに、海外の作曲家や振付師との協業が「K」の感覚とどう結びついていったのか。そのあたりが、歴史と制度と現場の話を行き来しながら腑に落ちる構成になっています。 K-POPを語ると「すごい」「完成度高い」で終わりがちですが、本書はそういう空気から一歩離れて、なぜそう見えるのかを丁寧に追っています。推しの活動の“背景の地図”を持ちたい人にとっては、かなり役に立つ一冊だと思います。特に、表に見えている魅力の裏にある構造が気になるタイプの人に刺さります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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