
残業学~明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?~ (光文社新書)
中原 淳 and パーソル総合研究所
光文社 / 2018-12
この本について
残業を減らしたい気持ちはあるのに、実際の職場を見ると「今日は早く帰れそうにないな」とうっすら諦めてしまう瞬間、けっこうありますよね。自分の努力だけでは変わらないものが多いし、そもそも何から考えればいいのか…と迷いがちなところに、この本が落ち着いた視点をくれました。 印象的なのは、残業を「気合いの問題」にせず、仕組みや心理、組織文化まで含めて冷静に観察しているところです。例えば、残業が感染したり集中したりする職種ごとの特徴や、残業代を前提に家計を組み立てると抜け出しにくくなる心理、上司の判断の曖昧さが部下の行動を変えてしまうメカニズム。自分一人の工夫ではどうにもならなかった理由が、データを通すと急に輪郭を持って見えてきます。また、施策が失敗しがちな「コピペ」「鶴の一声」「御触書モデル」の話は、職場の空気になんとなく心当たりがあって、思わず苦笑いしました。 この本は「残業をゼロにしよう」と煽るものではなく、自分の職場で何が起きているのかを落ち着いて言語化するための土台になります。個人の頑張りに寄りかかるのではなく、どこを変えると意味があるのかを見分けたい人に刺さるはずです。 働き方にモヤモヤがあるけれど、感情論ではなく現実を知りたいときに、そばに置いておくと心が少し静かになります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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