
進化心理学から考えるホモサピエンス 一万年変化しない価値観
アラン・S・ミラー
Pan Rolling Inc / 2018-12-28
この本について
人間関係で「なんであの人はあんな行動をするんだろう」とか、仕事で「努力しても報われ方が人によって違うのはなぜなんだろう」とか、説明のつかないモヤモヤってありますよね。僕も長いこと、全部“性格”や“育ち”の話にして片づけてきました。ただ、この本を読んでみると、そもそも前提の置き方からズレていたのかもしれないと思わされました。 たとえば、親の影響より同年代の友人のほうが性格形成に強く効くという話や、男女が誤解しやすい方向がまったく逆だという指摘は、日常のすれ違いの理由をひとつずつ照らしてくれます。あるいは、資源格差が婚姻形態を決めるという視点は、「なぜ社会によって恋愛の“常識”が違うのか」をすっと整理してくれる。自分の価値観を否定するというより、ずっと昔から続いている仕組みの上に、自分も乗っかっているだけなんだと気づかせてくれる感じです。 進化心理学は万能ではありませんが、人間の行動を“説明できる部分”と“説明できない部分”に分けて考える助けにはなると思います。特に、自分や他人をわけのわからない存在として扱うのに疲れている人には刺さる一冊です。
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