
「決め方」の経済学
坂井 豊貴
ダイヤモンド社 / 2016-06-30
この本について
会議でも選挙でも、みんなで決めたはずなのに「なんでこうなるんだろう…」という違和感ってありますよね。自分の意見がちゃんと反映されているのか、そもそも“集団で決める”って何なんだろうと、僕自身いつもモヤモヤしてきました。 この本は、そのモヤモヤに淡々と光を当ててくれます。多数決が万能じゃない理由、ちょっと選択肢が増えるだけで結果がぐるぐる変わる“多数決サイクル”の怖さ、そして「民意」という言葉が私たちが思っているほど確固としたものではないこと。読んでいると、決め方によって見えていた景色がだいぶ変わるんだなと実感します。特に、候補が増えるだけで最下位のはずの選択肢が勝ってしまう例は、自分の身に置き換えると笑えない説得力があります。 じゃあどうすればいいのかという話で、ボルダルールのような「極端な勝ち負けではなく、広く薄く支持されている選択肢を拾い上げるやり方」が出てくるのですが、これも“唯一の正解”みたいに持ち上げないところがいいんです。完璧な決め方は存在しなくて、その中でよりマシなやり方を探していくしかない。その現実感が、日常の小さな決めごとにもじわっと効いてきます。 「みんなで決めるって本当にどれくらい意味があるの?」と一度でも考えたことがある人には、静かに刺さると思います。
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