
すごい物理学講義 (河出文庫)
カルロ・ロヴェッリ, 竹内薫, and 栗原俊秀
河出書房新社 / 2017-05-23
この本について
最近、「自分が見ている世界って、どれくらい“本当”なんだろう」と思うことが増えました。仕事でも生活でも、つい目の前の仕組みや常識を前提に考えてしまうけれど、その前提自体がどれほど揺らぐものなのかは、普段あまり考えません。でも、本当に大事な視点って、そういう“当たり前の外側”にある気もします。 『すごい物理学講義』は、まさにその外側に手を伸ばす感覚をくれました。相対性理論や量子の話が中心なんですが、読んでいると「宇宙の仕組みを知る」というより、「自分の世界の見方のほうが変わっていく」本です。アリストテレスの物理が日常ではむしろ正確だったとか、空間そのものが重力場と同じものだとか、常識が静かに裏返る瞬間が続きます。歴史や哲学と物理が地続きで語られるので、理解できる/できないより先に、世界を見る距離感が変わっていきました。 特に刺さったのは「科学とは、少しずつ広がっていく視点から世界を読む営みである」という一文で、これは仕事にもそのまま持ち込めました。複雑なことをすべて解き明かす必要はなくて、見方を一段ずらすだけで理解できる範囲が増える。そんな手触りが、この本にはあります。 自分の思考の“枠”にうっすら息苦しさを感じている人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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