
ビッグクエスチョンズ 物理 Physics THE BIG QUESTIONS
マイケル・ブルックス、久保尚子
この本について
最近、仕事でも日常でも「自分ではまともに判断しているつもりなのに、後から見ると全然違っていた」と落ち込むことがよくあります。余裕がなくなると視野が狭くなるし、都合のいい解釈に寄せてしまう。頭ではわかっていても、気づくのはいつも後。そんなモヤモヤを抱えたまま、この本の一節に出会うとドキッとします。「自分を欺くのは他の誰を欺くよりも簡単」という静かな指摘は、痛いけれどどこか救いにもなるんですよね。 物理の本、と聞くと難しそうに思うかもしれませんが、この本が効いてくるのは、数式というより“物の見方”の部分です。たとえば、自分の感覚に頼り切ると世界は簡単に誤解できること。逆に、世界の成り立ちを少しでも知ろうとすると、自分が抱いていた前提が何に支えられていたのか見えてくること。そして、エネルギーと質量の関係のように、思い込みを超えたところにある仕組みを知ると、自分の判断の癖にも気づきやすくなること。どれも直接的な人生論ではないのに、日々の迷いの輪郭をそっと整えてくれる感覚がありました。 物理の専門家になりたいわけじゃないけれど、「自分の認知のクセと少し距離を置きたい人」には特に刺さると思います。大げさに人生を変えるタイプの本ではありませんが、思い込みに引っぱられてしんどくなる日が多い自分にとっては、呼吸を整えるみたいに読める一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
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