
天冥の標Ⅹ 青葉よ、豊かなれ PART2 (ハヤカワ文庫JA)
小川 一水
早川書房 / 2019-01-25
この本について
仕事でも人間関係でも、「自分と相手の幸福って、どう折り合いをつければいいんだろう」と考え込む日がけっこうあります。どちらかが我慢する形じゃ長続きしないし、かといって理想的な落としどころなんて簡単に見つからない。そんな行き詰まりみたいな感覚に、この巻の抜粋は静かに切り込んできます。 天冥の標Ⅹは、派手な宇宙規模の設定に見えて、その奥で扱っているのは「共に在るとはどういうことか」というごく人間的な問いです。登場人物たちが交わす言葉や選択から、自分と相手の営みが一対一で完結するものではなく、もっと広い文脈に接続されていく感覚がじわっと伝わってくる。うまくいく/いかないの二択ではなく、関係そのものをどう紡ぐのかという視点が生まれるのが、この本のまず効くところだと思います。 さらに、高次元の存在や重質量特異点といった壮大な設定が、単なるSFガジェットではなく、「自分の思考がどれだけ狭い範囲でぐるぐるしていたか」を気づかせてくれる。視野が一段広がるというより、別の軸を渡されたような感覚に近いです。そして「ヒトは、なるものじゃない」という場面の強さが、自己肯定とは違う、自分の輪郭を受け止め直すきっかけにもなる。 関係に正解を求めすぎてしんどくなりがちな人に、とくに刺さる巻だと思います。ここまで来た物語の重みを背負いつつも、読後に残るのは不思議と前を向ける感触でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの14%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要








