
マツダ 心を燃やす逆転の経営
山中 浩之
日経BP / 2019-04-30
この本について
仕事をしていると、自分が見ているレイヤーがいつの間にか「目の前のタスクの成功」に寄ってしまって、そもそも何のためにやっているんだっけ、と分からなくなることがあると思います。とくに組織にいると、個別最適に引っ張られて全体の目的を忘れてしまうあの感覚、けっこうしんどいですよね。 この本は、そんなモヤモヤを「視点を一段上げる」とどう変わるのかを具体的に見せてくれます。開発現場で起きていた“火消しが仕事になる文化”や、“ベンチマークの寄せ集めになってしまう罠”が、どんな積み重ねで生まれ、どうやって抜け出したのか。その過程が生々しく描かれていて、読んでいると自分の職場の問題とも自然に重なるんです。そして「考えて間違うことは罪ではない」「走り出す前にちゃんと考える」という、ごく当たり前なのに忘れがちな姿勢が、組織をどう変えるのかがよく分かります。 個人的に刺さったのは、「なぜその手段が必要なのか」を取り出し直す思考の部分。レーザーポインターの例のように、目的と手段をいったん切り離して考えるだけで、目の前の判断の質が変わる感じがします。大それた改革ではなく、日々の押し引きの中で信頼を作り直すことの大事さも、妙に現実的です。 自分の仕事が“火消し”に寄りがちだと感じている人、あるいは組織の意思決定の曖昧さに疲れている人には、とても静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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