
経済学 上巻 (角川ソフィア文庫)
宇野 弘蔵, 大島 清, 玉野井 芳郎, and 大内 力
KADOKAWA / 2019-05-24
この本について
仕事で経済の話が出るたびに、「そもそも資本主義って何を前提に回っているんだっけ…?」と、足元がふわつく感覚がある人は多いと思います。自分もずっとそうで、ニュースは追えるのに“構造”となると途端に霧がかかるような感じが抜けませんでした。 この本を読んで効いたのは、資本主義が始まりから“純粋な経済関係だけで動いていたわけではない”という視点をもらえたことです。ギルドや封建的な統制の崩れ方、農民が土地から放り出されていく現実、賃金が法律で抑え込まれていた状況などをたどると、経済の仕組みって歴史の中での試行錯誤の積み重ねとして見えてきます。抽象理論の前に、「なぜそうなったのか」という地面ができる感じがありました。 もう一つは、商品や貨幣が“最初から当たり前のものだったわけではない”と知れたことです。生産物が商品という形を与えられるには、資本家と労働者という関係が成立している必要があって、そこに至るまでの長い時間の積層がある。ここを押さえると、今の働き方や賃金の議論を別の角度で見られるようになります。 歴史を踏まえて経済の仕組みを理解したい人には、静かに効く一冊だと思います。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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