
気づけない毒親 (毎日新聞出版)
高橋 リエ
毎日新聞出版 / 2019-06-30
この本について
子どもの頃のことを思い出したとき、「あの家の空気はなんであんなに張りつめていたんだろう」とか、「親に気持ちを聞いてもらった記憶がない」と感じる人、けっこう多いと思います。大人になっても、人に頼れなかったり、常に何かに追われているような焦りが抜けなかったり。その理由を自分の性格のせいにしてしまいがちですが、この本を読むと、もう少し別の見方ができるようになります。 特に印象的なのは、「ねばならない」に縛られた家庭で育つと、気持ちに寄り添ってもらう体験が極端に少なくなり、頼ること自体が怖くなるという指摘です。これは抽象論ではなく、実際にどんな場面で心が閉じていったのかが具体的に書かれていて、読んでいる側の記憶まで動き出します。また、親自身の感情マヒや戦後から続く強迫観念が背景にあると知ると、自分だけの問題じゃなかったのかもしれない、と少し呼吸がしやすくなります。 さらに、「親以外の大人の存在が減ったことで子どもが逃げ場を失った」という視点も、今の生きづらさを説明してくれる要素のひとつでした。自分の中の違和感の正体が、ようやく言葉になる感じがあります。 過去の家庭環境を冷静に見直したい人に、とても静かに効いてくる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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