
子規365日 (朝日文庫)
夏井 いつき
株式会社朝日新聞出版 / 2019-08-07
この本について
仕事でも日常でも、言いたいことはあるのに言いすぎると嘘っぽくなるし、控えめにすると伝わらない…そんな加減にモヤモヤすることがよくあります。言葉って強がると空回りするし、丁寧に包みすぎると薄くなる。その揺れの中で、自分の本音をどう整えたらいいのか分からなくなるんですよね。 『子規365日』を読んでいて思ったのは、子規はその加減を妙に素直に突破していく人だということです。俳句の世界では避けられがちな「うつくしき」みたいな直接的な言葉を、そのまま使う。飾ってもいないし、逆に気取って隠しているわけでもない。遠くの永遠を感じながらも、いま目の前の景色を率直に描く。その姿勢が、言葉を選ぶときの肩の力を少し抜いてくれるんです。強く言わなくても伝わるし、控えめすぎても嘘になる。その中間を、自分の感覚で探していいんだなと。 この本は俳句の解説書というより、日々のものの見方をほぐしてくれる読みものに近いです。忙しさに追われると景色が全部同じに見えてくるけれど、子規の一言に出会うと「あ、ちゃんと見れば違うんだ」と気づかされる。そんな小さな視点の変化が、気持ちの余白につながっていきます。 言葉に少し疲れた人、自分の感覚を取り戻したい人には特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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