
決定版 一億人の俳句入門 (講談社現代新書)
長谷川櫂
講談社 / 2009-12-20
この本について
最近、言葉を扱うことが多いのに、「自分が見ているものが本当に相手に伝わっているのか…」と立ち止まることがよくあります。説明しようとすると途端に野暮ったくなるし、かといって省きすぎると何も伝わらない。その中間が掴めないまま迷子になるんですよね。 この本を読んで驚いたのは、俳句という極端に小さな器の中で、人はずっと同じ悩みと向き合ってきたことでした。五七五の「字数」ではなく「拍数」でリズムを整える話や、切れがつくる「間」が説明臭さを消し、読み手の気づきを誘うという指摘は、文章を書くときの迷いにもそのまま響きます。言葉は誰でも知っているのに、いちばん通じにくいという指摘も、日々のコミュニケーションで痛感していることでした。 さらに、俳句の世界では「新しさ」といっても奇をてらうことではなく、同じ素材をいかに新鮮に見つめ直すかが大事にされてきたという話も腑に落ちました。仕事でも生活でも、毎日同じ景色のなかでどこに気づきを置くかで、見えるものが変わる感覚があります。 俳句をつくる予定がなくても、言葉と向き合う姿勢を整えたい人にはかなり刺さると思います。私自身、読み終えたあと、いつもの道を歩きながら「今日の空気をどう言い表せるかな」と少しだけ丁寧に世界を見るようになりました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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