
今を生きるための現代詩 (講談社現代新書)
渡邊十絲子
講談社 / 2013-05-20
この本について
最近、「わからないもの」に出会うとすぐ距離を置いてしまうことが増えたなと思います。忙しさのせいもあるし、効率的に理解できるものばかり選んでしまう。でも、その結果じぶんの世界がどんどん平板になっていく感じがして、どこか息苦しい。そんなときにこの本の抜粋を読んで、ああ、詩って“わからなさ”の中に留まる練習になるんだなと素直に思いました。 この本が面白いのは、「詩を理解するコツ」を教えるというより、詩がどんなふうに書かれ、どんなふうに読まれるべきかを、具体的な言葉の質感から考えさせてくれるところです。日本語は音よりも文字に意味が寄りかかっているという指摘も、実際に例を読みながらだと腹に落ちますし、「詩は要約できない」という話も、こちらの日常の“すぐ結果を出そうとする癖”をそっと外してくれる感じがある。わかる/わからないの間を往復しながら読むこと自体が、疲れた頭の回復になるというのも妙に実感があります。 効率に追われて、ものの見方が固まってきたなと感じる人にはとても向いていると思います。詩が好きかどうかより、言葉との距離感を変えたい人に刺さる本です。読むという行為そのものを、もう一度ゆっくり組み直したくなる一冊でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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