
「仕事ができる」とはどういうことか?
楠木健 and 山口周
宝島社 / 2019-11-26
この本について
仕事をしていると、「動いているつもりなのに成果につながらない」「結局、何を基準に判断すればいいのか」がわからなくなるときがあります。僕も同じで、目の前のタスクを片づけていても、どこか並列思考に陥っている感覚が拭えませんでした。 この本が効いたのは、抽象論ではなく“思考の癖”を具体的に見直せたところです。たとえば、肩書きや役職みたいな位置エネルギーに寄りかかると、自分の運動エネルギーがどんどん減っていく話は、妙に心当たりがある人も多いはずです。あるいは、ToDoを並べるほど成果とのつながりが薄れるという指摘も痛いところで、「じゃあどう直すか」のヒントとして、時間に奥行きを持たせたストーリーで考える感覚が腑に落ちました。さらに、AIやデータといった飛び道具に飛びつきたくなる気持ちをやんわり戒めつつ、「結局は自分のロジックを持てるかどうか」に戻してくれるのもありがたいところです。 肩肘張った自己啓発ではなく、現場で迷っている人間の視点から「仕事ができるとは何か」を考え直せる本でした。特に、最近効率化やスキルアップだけでは前に進めなくなっている人には、静かに刺さると思います。
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