
仏教が好き! (朝日文庫)
河合 隼雄 and 中沢 新一
株式会社朝日新聞出版 / 2008-06-06
この本について
西洋と東洋のものの見方の違いに、ぼんやりモヤモヤすることってありませんか。仕事でも日常でも、「どこか自分の基準が説明しづらい」「論理だけでは割り切れない」と感じる瞬間があって、でもそれをうまく言語化できないまま過ぎていく。僕はまさにその状態だったのですが、この本を読んでようやく自分の中の違和感の輪郭が見えてきました。 河合隼雄さんと中沢新一さんの対話は、哲学や宗教の話をしているようで、実は僕たちの“ものの見方の癖”をほぐしてくれます。たとえば、キリスト教的な普遍性と、仏教が持つ対称性の発想のズレ。あるいは、宗教が国家や帝国の論理とどう結びつくのか。そして仏教がなぜ「超越」をあえて否定し、世界を対称に戻そうとしたのか。こうした視点が入ると、自分が日々感じている違和感が単なる性格の問題ではなく、文化や思考の歴史に根をもつものだと気づけます。 読みながら、仏教が“優しい”と言われる理由や、なぜ東洋人には幸福に見えるのに、西洋人には不幸に見えるのか、といった感覚の差にも腑に落ちる瞬間がありました。仏教を専門的に学ぶためというより、世界を見るときの足場を一つ増やす感覚に近いかもしれません。 文化や思想の違いに引っかかりを感じてきた人には、特に静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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